Go for Athens! U-23日本代表観戦記

No. 30


2004年7月30日(金)キリンチャレンジカップ2004
U-23日本代表対ベネズエラ代表

19:20キックオフ 国立競技場 観客数:45,965人



日 本
4
1
前半
0
0


ベネズエラ
3
後半
0

大久保 前半36分
平山 後半14分
高松 後半31分
田中 後半44分

得点者

 


先発メンバーや交代選手、詳細な試合内容はこちらこちらをご覧下さい。

2004年7月30日、先日のジェフ対レアルの試合に続きこの日は男女のアテネ五輪最終壮行試合をこれまた昨日と同じく国立競技場へ見に行ってきました。女子は日本代表対カナダ代表、男子はU-23日本代表対べネズエラ代表(U-23代表ではなく、A代表です)の2試合が続けて行われました。アテネ五輪代表の男子U-23はこのチームの試合を国内で見られる最後の機会でした。

この日はの試合は聖地、国立競技場。メインの男子U-23の試合には会社から十分に間に合う開始時間だったのですが、出来れば女子の試合も見たいと思い、2試合連続で観戦すべく、午後会社を休んで観戦に行きました。4月の女子のアテネ五輪出場を賭けた対北朝鮮戦も出来れば見に行きたかったのですが、その時は香港出張が重なり、帰ってきたのがちょうど試合が行われている時間で競技場での観戦はおろかTV観戦も出来ませんでした。今回が僕にとって初の女子代表戦の観戦でした。(詳細な観戦記は男子U-23のみとさせて下さい。m(_ _)m)

この日配付されたブルーカード

裏面には男子と女子それぞれのイレブンが

午前中で退社し、一度家に帰って着替えをし、荷物を持って女子の試合開始時間に間に合うように国立競技場へ向かいました。会社からそのまま行っても良かったのですが、女子の試合が16:30からとまだまだ暑い時間だったので、暑さ対策のためもあり、着替えなども含め一旦帰宅したのでした。国立へはなるべく歩く距離が少なくてすむよう、千駄ヶ谷駅から行くことにしました。千駄ヶ谷駅から国立競技場へ向かい、千駄ヶ谷門から入場しました。(前日のレアル戦では代々木門に回って大失敗でしたし・・・(^^;) さすがにこの時間はまだ競技場までの道も入場ゲートもガラガラ、あっという間に競技場内に入る事が出来ました。この日は上にも書いたように国内最後の五輪代表の試合、当然ブルーカードが用意されていました。それをいつものごとく数枚受け取って席に向かいました。(#^.^#)

この日の席はカテゴリー1、メインスタンドのホーム寄りゴールラインのあたり、後段E列で、結構見やすい席でした。それと屋根の下だったので、雨だけでなく、直接日差しを受けることもなかったので、その点は非常に助かりました。その日は仲間4人での観戦だったのですが、その時間に行ったのはもちろん僕一人でした。席に着き、この日はJapanブルーのレプリカを持ってきたのでそれを着用し、売り子からビールを買い、準備万端となりました。(?)

競技場到着は女子の試合のキックオフの少し前、席に着いて程なくして両チームの選手が入場してきました。そして男子の試合と同じようにセレモニー、国歌斉唱、先発メンバーの撮影を経て試合が開始されました。
試合は序盤から一方的な日本のペース。体格的に劣る日本は高い位置からのプレスでボールを掛け、ペースを掴んでいました。前半9分、FW大谷がペナルティエリアに入り込んだ所を倒されPKを得、このPKを大谷が決め先制。その2分後の前半11分には右サイドから川上がゴール前にクロスを挙げ、それを大谷が頭で合わせ2点目を取りました。そして後半の33分には左サイドから荒川が挙げたクロスがゴール前で相手DFのオウンゴールを誘い3点目。そして試合はそのまま3対0で終了し、日本の完勝。五輪前最後の国際試合を勝利で飾りました。この女子の試合は16:30からの開始でしたが、試合開始時には両ゴール裏はすでにほぼ満員。メインスタンドにもかなりの観客が来ており、女子の試合の観客数は27,262人でした。

女子の試合前にもゴール裏には巨大レプリカが登場

メインスタンド前に整列した日本女子代表イレブン

日本チームの記念撮影

こちらはカナダ代表

日本のキックオフで試合開始

五輪前の試合に勝利して喜ぶ日本女子代表

そして女子の試合が終わるとほぼ同時にU-23の選手達がアップのため、入場してきました。この頃には徐々に観客も入ってきており、スタンドからは選手達に大きな声援が飛んでいました。男子のアップを見ながらこの日もEOS Kiss DIGITALでバシバシ写真を撮らせてもらいました。)^o^(

アップ前にサポーターに挨拶する選手達。

アップを行う今野(中央)。左は徳永と駒野(奥)

こちらは平山

ボールを使ってアップをする大久保

アップの最中に水分補給を行う日本選手達

アウエーゴール裏にも日本応援団の大弾幕

しばらくしてアップも終了し、選手がロッカーに戻っていくと直ぐに両チーム選手の紹介が行われました。まずベネズエラ代表の選手が紹介され、続いて日本選手の紹介になり、満員のスタンドからは大きな歓声が沸き上がりました。この日のGKにはOA枠の曽ヶ端、DFはこの日も中央に闘莉王が入り、右は茂庭、左には那須が入りました。MFはこの日はダブルボランチ、五輪ではOA枠の小野が入るかもしれませんが、この日は阿部と先日の日韓戦で負傷した今野が復帰しました。両サイドは右に徳永、左は森崎浩司が入り、そしてこの日はトップ下の司令塔の位置に松井が入りました。FWは2トップで大久保と平山でした。ここ数試合得点が取れていないので、今日のFWには何とか得点を挙げて欲しいものです。

センターバックはこの日も闘莉王

MFボランチの阿部

日韓戦の負傷から復活したMF今野

この日の2トップは大久保と

平山が入りました

電光掲示板に両国国旗で対戦が

メンバー発表の後、程なくして両チームの選手が入場してきました。選手入場の際にはこの頃には満員に近い状態の国立競技場のサポーターが入場時に配られたブルーカードを掲げ、国立競技場全体が青一色に染まりました。(^0^)
メインスタンド前に両チームの選手が整列し、セレモニーの後、両国国歌の斉唱になりました。この日の君が代斉唱は錦織健でした。国歌斉唱が終わり、両チームの選手がピッチに散って行きました。この試合は親善試合では珍しく試合前のコイントスで攻守のサイドが変わり、日本はメインスタンドから見て右から左に攻める形になりました。

この日は珍しくバックスタンドにも巨大レプリカが出現

ホームゴール裏にももちろん巨大レプリカが

メインスタンド前に整列した日本イレブン

写真撮影を行うU-23日本代表

こちらはベネズエラA代表

試合開始前に円陣を組んで気合いを入れる日本選手達

そして日本ボールで前半のキックオフとなりました。試合は序盤から日本のペース。何度となく良い形でベネズエラゴールに迫りました。前半5分、前線で平山がボールを奪い、フェイントでDFをかわしてゴール前へ低いクロス。これを大久保がシュートに行きますが、相手DFにクリアされてしまいました。前半11分には素早いリスタートから森崎がミドルシュート。しかしこれはベネズエラDFにブロックされてしまいました。さらに日本は攻撃を続け、前半20分には中盤から細かくパスを回し、森崎、大久保、阿部と繋いで阿部がゴール前にスルーパスを出し、これに平山が走り込みましたが、トラップしきれずにボールはゴールラインを割ってしまいました。前半26分には日本の右CKを阿部が蹴り、ゴール前にクロス。これに闘莉王が飛び込みましたが、相手DFがボールに触りそのまま逆サイドに流れてしまいました。

そして前半29分、日本が決定的なチャンス。中央の阿部からゴール前にスルーパスが出され、それを受けた平山が振り向きざまのシュート! 日本の先制点かと思われましたが、ボールはゴールの左ポストを叩き、反対側のポストに向かいましたが、ゴールには入らずボールは惜しくもそのままゴールの前を通過し、得点にはなりませんでした。デビュー戦のイラン戦で初得点を挙げてからこの試合まで得点出来ていなかった平山待望の得点かと思われましたが、ついていないというか何というかまたまた得点を挙げることは出来ませんでした。その後も日本はベネズエラゴールに迫りますが、得点を挙げる事が出来ませんでした。
一方ベネズエラは時折日本ゴールに攻め込みますが、闘莉王を中心とした日本守備陣に阻まれ決定的なシーンは作れず、遠目からのシュートを放つだけの単調な攻撃しか出来ませんでした。

日本の2トップ、大久保(右)と平山

日本の左CK、森崎が蹴る

FWの大久保

こちらは平山

日本の右CK。こちらサイドのキッカーは阿部

出場に向けアップを行う田中達也

そして前半36分、ついに日本が得点を挙げました。闘莉王がインターセプトから攻め上がり、前線の松井にパス。松井はゴール左側に走る大久保に浮き玉のパスを送り、それを受けた大久保が左足でシュート! これが見事ゴールに突き刺さり、日本が先制しました。\(^O^)/
さらに前半41分には中央の松井から左サイドを上がった那須にパスが通り、それを那須がダイレクトでゴール前にクロス、そのクロスにゴール前で待ち構えていた平山がヘディングシュート! しかしこれはキーパー正面で、GKにキャッチされてしまいました。またまた平山のゴールはなりませんでした。そしてそのまま1対0で前半が終了しました。

得点後コーナーポストに抱きついて喜ぶ大久保と闘莉王

日本陣内でベネズエラのFK

森崎の左CK

前半は圧倒的に試合を支配し、優勢に試合を進めていました。中盤でのパス回し、ゴール前へのクロスやスルーパスも多く見られ、何度となく良い場面を作っていましたが、得点は大久保の1点のみ。後半には何とか追加点を取って欲しいものです。故障明けの今野も良い動きを見せ、いつものように縦横無尽にピッチを駆け巡っていました。一方ベネズエラもカウンターから時折日本ゴールに迫りましたが、日本DFの壁を破ることが出来ませんでした。この日のベネズエラはU-23代表ではなく、A代表。2006年W杯南米予選では現在3連勝中で、かなりの強豪でした。しかし来日メンバーは国際経験が乏しい若手中心のメンバー、そのためかベネズエラ代表には思ったほどの力強さは無く、試合は終始日本が圧倒していました。

前半が終了し戻ってくる選手達。手前は那須、奥が平山

こちらは闘莉王

VIP席から手を振る女子代表選手達

ハーフタイムには電光掲示版に前半のハイライトが映し出され、それに対してスタンドからはまた大きな歓声が揚がっていました。女子の試合からの観戦で咽が渇いていたのでずっとビールが飲みたかったのですが、試合中はやはり観戦に集中すべく我慢していました。前半が終わりハーフタイムになったので売り子からビールを買い、咽を潤しました。ビールを飲み干し、ホッと一息ついていると何やら場内がちょっとざわつきました。周りの人が上を向いているので見てみたら僕らの席の頭上にあるスポンサー席に女子選手がいて、サポーターに手を振っていました。
そうこうしているうちにハーフタイムも終了し、後半に向けて両チームの選手達が入場してきました。
ベネズエラは前半のメンバーから2人を入れ替えてきましたが、日本はメンバー交代無し。前半と同じメンバーで後半も前半のような良いサッカーを見せて欲しいです。(^.^)

そしてベネズエラボールで後半のキックオフとなりました。後半も序盤から日本のペース。積極的にベネズエラゴールに迫りました。後半7分、日本は大久保が得意のドリブルでペナルティエリア手前を左から右に横切りゴール前へ走り込む阿部にスルーパスを送りましたが、阿部はわずかに届かず、ボールはゴールラインを割ってしまいました。後半12分には阿部の右CKからのこぼれ玉を松井が拾い、ゴール前の平山に送りましたが、これはオフサイドの判定でした。このプレーの直後、スタンドから歓声が揚がりました。センターライン付近に背番号11の田中達也が交代のため出て来たのでした。後半12分、この日大活躍の大久保に代え、田中達也が入りました。そして田中が入った直後の後半13分、右サイドの徳永から中央へパスが入り、これを阿部、田中、平山とダイレクトでパスを回し、最後は田中がミドルシュート! しかしこのシュートは相手GKに横っ飛びでセーブされ、残念ながら得点にはなりませんでした。

後半に向けて円陣を組む日本選手

ナイジェリアボールで後半のキックオフ

ボランチの阿部。後方は今野

日本の守備陣。手前から徳永、茂庭、闘莉王、那須、森崎

日本のセンターバック闘莉王

ナイジェリア選手をマークするMF阿部

そして後半14分、日本の左ショートCKから松井がゴール前へセンタリング。これをゴール前で平山がヘディングシュート! これがゴール右上に突き刺さり、平山待望の得点、日本は2点目をゲットしました。平山はデビュー戦のイラン戦以来、ようやく得点を挙げました。(^O^)
後半20分には松井から左サイドに開いた田中に縦パス。田中はそこから切れ込んで角度のない所からシュート。しかしこれはやはり角度がなく、ゴール前を横切り、そのまま反対のゴールラインを割ってしまいました。田中はその後も何度もベネズエラゴールに迫ります。後半23分に左サイドに抜け出し、ゴール前に入ったクロスをそのままダイレクトボレー。しかしこれは大きくゴールの上に外れてしまいました。後半25分に日本は平山に代え、高松を、後半30分には徳永に代え、駒野を入れてきました。そしてその交代が当たり、後半31分に松井から左サイドを走る田中へスルーパス。田中は相手DFを一人かわしゴール前にクロスを上げます。そのクロスにゴール右に走り込んだ高松がダイビングヘッド! これが見事にゴール右に突き刺さり、日本は3点目を挙げました。

ベネズエラは後半に入って疲れが出たのか、ほとんど良い場面を作れず、ボールを持っても中盤で日本のプレスに遭い、ボールを奪われ攻撃の形を作ることが出来ませんでした。後半33分にはまたスタンドから良い一層大きな歓声が揚がりました。石川が交代のため出て来たのでした。その時の歓声の大きさに僕は石川の人気が絶大であることを再認識しました。(=^.^=) そしてこの日素晴らしいパスを供給していた松井に代わり石川が入り、右サイドにポジションを取りました。右にいた駒野が左にまわり、左の森崎が松井の位置に入ったようでした。

ナイジェリアゴール前で平山がヘッドでゴール!

大久保に代わりFWに入った田中

Fナイジェリアの強烈なFKを田中がカット

後半25分に交代で下がって来た平山

日本ゴール前でのナイジェリアのセットプレー

右サイドをドリブルで駆け上がる石川

後半36分には阿部から相手DFの裏にスルーパスが出され、それに田中が反応し左足でシュート! これはGKかかろうじて足に当て得点になりませんでした。同じく後半36分、日本は阿部に代え菊地を入れ、後半40分にはGK曽ヶ端を林に代えました。
そしてそのまま後半もロスタイムを残すだけとなった後半44分、交代出場後、何度も惜しいシュートを放っていた田中が菊地が出したボールのこぼれ玉を拾い、ペナルティ前でフリーでシュート。これがゴール左に突き刺さり、ついに田中も得点。日本は駄目押しの4点目をゲットしました。そしてその後程なくして試合終了。4対0で日本の完勝でした。

日本は前半に大久保、後半の早い時間に平山、そして交代で入った高松、田中も点を挙げ、FW4人全員が得点を挙げるというこれ以上ないという形で得点を重ね大勝しました。中盤、DFの選手も後半になっても全くペースが落ちず、一方的に日本が試合を支配していました。

試合終了後、選手達はセンターサークル付近で喜び合い、スタンドのサポーターに手を振って応えていました。そしてその後、ピッチでアテネ五輪の壮行会が行われました。試合が終わった男子に加え、女子代表もピッチに降り、メインスタンド前に整列しました。そして小泉首相の励ましの言葉に続き、女子代表監督の上田監督、男子代表監督の山本監督の挨拶があり、その後満員となった国立競技場のサポーターに挨拶をしに男子女子の全選手がピッチを周り始めました。選手達が最後にメインスタンド前でサポーターに挨拶をし、そしてロッカーに戻っていきました。選手達がロッカーへ戻るのを見届けた後、僕らは競技場を後にしました。

試合終了後、サポーターに応える日本の選手達

アテネ五輪への壮行の挨拶をする小泉首相

整列するU-23日本代表選手達

アテネ五輪へ向けての挨拶を行う女子代表の上田監督

こちらはU-23代表の山本監督

男女混合で写真撮影

そして、この日は金曜日、都心の国立競技場でもあることなので、一緒に観戦したメンバー4人でいつものように祝勝会をしに行きました。(金曜でなくても行ったでしょうが・・・(^^ゞ)

この日のアテネ五輪直前の最終壮行試合で素晴らしい結果を出し、これで本番にも良い状況で望めると思います。(ちょっと良すぎて本番で気の緩みが出ないかちょっと怖い気もしますが・・・)アテネではこのメンバーにOA枠の小野が入ります。小野が入ってどのようになるか出来ればこの試合で見てみたかったので、その点がちょっと残念でした。この壮行試合の感触を良い方向に持っていき、アテネ五輪ではぜひ良い試合をし、良い結果を出して欲しいものです。

写真をクリックすると拡大写真が見られます。

No. 25
U-23日本対トルコ選抜
No. 26
日本対インド
No. 27
日本対セルビアモンテネグロ



TOPページへ

FOOTBALL TOPへ

ご意見、ご感想はこちらまで