Go for 2006! ZICO JAPAN観戦記

No. 21


2004年2月18日(水)2006 FIFA World Cupアジア一次予選
日本代表対オマーン代表

19:20キックオフ 埼玉スタジアム2002 観客数:60,207人



日 本
1
0
前半
0
0


オマーン
1
後半
0

久保 後半48分

得点者

 


先発メンバーや交代選手、詳細な試合内容はこちらをご覧下さい。

2004年2月18日、いよいよ2006年ドイツW杯アジア第一次予選の初戦、対オマーン戦の日となりました。前回のW杯は開催国で予選免除だったので、約7年ぶりのW杯予選です。その試合を友人と一緒に計6名で埼玉スタジアムへ見に行ってきました。

この日の試合は平日の埼玉スタジアムでの開催だったので、さすがに終業後では間に合わないと思い、午後会社を休んで埼玉へ行くことにしました。(^^ゞ 午前中の仕事を終わらせ一度自宅に戻って、着替えとカメラやレプリカ等持っていく物を準備し、16:40頃に自宅を出発し、埼玉スタジアムへ向かいました。
2月頭からのA代表、五輪代表の試合は観客動員が芳しくなかったため、スタジアムへもスムーズに行くことが出来ましたが、この試合に限っては満員になることが多分に予想出来たので、混雑が激しいかと思っていました。しかし、やはり平日の開催のためか僕が18:00頃に浦和美園の駅に着いて時もそんなに大混雑と言うほどでなく、比較的スムーズにスタジアムまで辿り着くことが出来ました。ちなみに前回埼玉で行われたU-23の日本対イラン戦の時にあったスタジアムまでのシャトルバスはやはり運行されていませんでした・・・(*^_^*)

スタジアムへ到着し、入場ゲートをくぐって、スタジアムの出入り口からスタジアム内に入りました。スタジアムに入る時には2月7日、8日のキリンチャレンジの時にも配られていた『ブルーカード』が渡されました。デザインはジーコ監督が描かれている(A代表戦ですから当然ですが・・・)物で、前回もカシマの物のデザインとは違うデザインになっていました。ブルーカードを受け取り、カタログを購入し座席へ向かいました。スタンドへの入り口では試合を観戦に来た松木安太郎を見かけました。

この日のブルーカード

マレーシア戦とは違うデザインです

約7年ぶりのW杯予選。対オマーン戦

この日の座席もカテゴリー1。場所は7日のU-23対イラン戦の時とほとんど同じ、メインのロアー(1階席)の中央ややアウエー寄りで、前から5列目(!)でした。この日も選手を間近に見ることが出来ました。座席に着き、レプリカを着用、カメラの準備を整え、選手がアップのため入場して来るのを待ちました。ビールを飲みたかったのですが、この日はスタンド内に売り子がおらず、売店まで買いに行く必要がありました。しかし、売店は人の列が出来ているでしょうから、それに並んでいるうちに選手達が入場してくるといけないので、この日はビールを我慢しました。ビールを飲まなかったので、自宅近くのコンビニで買ってきた夕飯も食べずじまいでした。

座席に着き、持参したレプリカを着用し、選手の入場を待ちました。この日も12日のイラク戦と同じく、スタンドのJapanブルーに染まろうと思って、最初はコートを羽織らずにいたのですが、昼間は暖かかったにも関わらず、埼玉スタジアムが寒いのか、途中から我慢できず、結局レプリカの上にコートを羽織ることになり、残念ながら記念すべき(?)W杯予選の初戦にJapanブルーに染まることは出来ませんでした。(^^ゞ

程なくして選手がアップのため入場してきました。ビールを我慢したかいがあり(?)、入場してくる選手達を間近で見ることが出来ました。この日からは欧州組の中田、稲本、高原らもチームに合流し、スタンドからは大きな声援が飛んでいました。しかし黄金の中盤の一角、小野は怪我の状態が思わしくなく、結局召集されませんでした。

座席は入場口に近く、選手が出入りするのを見るには絶好の位置だったのですが、すぐ横に大勢のオマーンサポーターがいて大きなオマーン国旗を広げてオマーン選手に声援を送っていたので、写真を撮る時にたびたびその国旗が邪魔になり、また日本サポーターも近くで選手を見ようとして僕の席の近くに来て立ったままアップを見ているので、それもかなり写真撮影の邪魔になってくれました。(-_-メ)

日本のキャプテン中田英、左は宮本

先発組のアップ、中央は中田

こちらは中村俊輔。前は山田暢、後ろは坪井

アップが終了し、戻ってくる中田。後ろは稲本

日本の守護神GK楢崎

しばらくアップを見ていたのですが、さすがにこの日は2006年W杯予選の初戦だからか平日の埼玉スタジアムでの開催にも関わらず、既にかなりの観客が詰め掛けていました。そしてアップも終了し、選手がロッカーへ戻るとすぐに両チームのメンバー発表になりました。まずオマーンの先発メンバーの発表、続いて日本の先発メンバーが発表されました。
この日のGKも守護神楢崎。現在無失点記録を更新中なので、この日も鉄壁の守備でゴールを守ることになりました。DFはイラク戦と同じメンバー。センターバックに宮本と坪井、右サイドは山田暢、左には三都主、MFは欧州組の3人が先発。ボランチに稲本と遠藤、攻撃的MFに中村、そして司令塔の位置に中田英が入りました。FWも欧州組、ドイツから帰国した高原と柳沢の2トップでした。

GKはこの日も守護神楢崎

MFは日本の攻撃の要、中田

欧州組の一人、MF中村

ボランチは欧州組の稲本

FWはこれも欧州組の柳沢

こちらも欧州組FW高原

メンバー発表の後、両チームの選手が入場してきました。この頃にはこれまでの親善試合とは違い、やはりW杯予選と言うこともあってかスタンドはほぼ満員になっていました。スタンドからはこの日から合流した欧州組を中心に大きな声援が飛んでいました。スタンドを埋めたサポーターは入場時に配られたブルーカードを掲げ、スタンドを青一色に染めていました。

日本ゴール裏にはドイツW杯予選らしくドイツ国旗の模様

電光掲示板には日本対オマーン戦の表示

さらにゴール裏には巨大レプリカが

 

両チーム選手がメインスタンド前に整列し、セレモニーの後、両国国歌斉唱が行われました。この日の君が代斉唱は演歌歌手の伍代夏子でした。そして国歌斉唱、先発メンバーの撮影の後、選手がピッチに散って行きました。

メインスタンド前に整列した日本選手

右から稲本、高原、坪井、山田暢

今度はゴール裏に大きな日の丸

写真撮影を行う日本代表

こちらはオマーン代表

試合開始前に円陣を組んで気合いを入れる日本選手達

そしていよいよ2006年ドイツW杯アジア予選開始のホイッスルが鳴らされ、オマーンボールでキックオフとなりました。
試合は序盤は日本が攻勢に出ました。何度かチャンスを作り、前半7分には右サイドの中村からのクロスをペナルティーエリア手前で中田が、胸のワントラップからシュートを放ちましたが、これはオマーンDFにクリアされてしまいました。前半19分、日本の右CK。中村がペナルティーエリア外でフリーになっていた三都主にボールを出し、三都主が左足のアウトサイドでシュート! ボールは枠に飛びましたが、オマーンGKが好セーブで弾き、ゴールを割ることは出来ませんでした。
オマーンも時折カウンターで日本陣内に攻め込んできました。前半23分にはオマーンが自陣から日本の最終ライン裏へ縦パス。そのボールにホスニが走り込みましたが、これはGK楢崎がペナルティーエリアを飛び出してヘディングでクリアして難を逃れました。

そして前半28分、日本は中村から前線の高原へパスが通り、ボールを受けた高原がドリブルでペナルティーエリア内へ強引に入ったところでオマーン選手に倒され、PKを獲得。しかしこのPKは僕が見ててもちょっと儲けもの。高原がファウルを取られても不思議ではシーンでした。日本は先制する絶好のチャンス! PKを蹴るのは中村。日本の先制点は確実かと思われましたが、中村がゴール右を狙い蹴ったボールはオマーンGKが横っ飛びでファインセーブ。日本は絶好のチャンスをモノにすることが出来ませんでした。(T_T)

 

オマーンボールで前半のキックオフ

オマーンゴール前での日本の攻撃

日本の司令塔、MF中田

こちらはMF中村

中村が右CKを蹴る

右サイドからの中村のFK

その後も日本はオマーンゴールに迫りますが、結局前半は得点を奪えず、0対0で終了しました。前半が終了し、ロッカーへ戻って行く選手にスタンドの所々から得点を奪えなかった事に対するブーイングも飛んでいました。

前半日本はボールを支配し攻勢を掛けましたが、サイドからのクロスやラストパス等最終局面で正確性を欠き、決定的な場面を作ることが出来ませんでした。一方DFはカウンターを喰らいながらもGK楢崎、センターバック宮本を中心に確実な守備でオマーンにも決定的なチャンスを作らせませんでした。W杯アジア一次予選突破のためには対戦相手のうち一番の強敵であるオマーンにホームでは絶対に勝利する必要があります。後半の早い時間に得点を奪い、試合を優位に進めて欲しいものです。

ピッチから戻ってくる中田。左は坪井

審判に何か話しかける稲本

こちらはGK楢崎

そしてハーフタイムが終わり、両チームの選手がピッチに戻ってきました。オマーンはハーフタイムでの選手交代は無し、日本は前半やや精彩を欠いていた柳沢に代わって久保を投入してきました。

そして日本のキックオフで後半が開始されました。後半開始早々の1分、交代で入った久保が早速ボールに絡みました。左サイドから中村がゴール前にクロスを上げ、そのボールに高くジャンプした久保が頭で合わせ、ヘディングシュート! しかし、このシュートはわずかにゴール右に外れてしまいました。後半8分には中田からペナルティーエリア手前の久保へフィード。久保がヘッドで落とし、それを高原がヘディングシュート! しかし、このシュートはGKにキャッチされてしまいました。

その後も日本は圧倒的に攻め、オマーンゴールに迫りますが、得点を奪うことが出来ません。この膠着した局面を打開するためか後半19分に日本はメンバー交代をしてきました。ボランチの遠藤に代え小笠原を投入。シングルボランチにするのかと思ったら、中田の位置に小笠原が入り、中田がボローニャでやっているポジションであるボランチの位置に下がり、超攻撃的な布陣を敷いて来ました。後半20分にはその代わったばかりの小笠原がペナルティーエリア手前からミドルシュートを放ちましたが、ボールをしっかりとミート出来ずゴール右に外れてしまいました。後半25分にはペナルティーエリア外から高原が右サイドにいた久保へふわりとしたボールを送り、これを久保がヘッドで中央に折り返し、ゴール正面のスペースに走り込んだ中村がジャンプしながらボレーシュートを放ちましたが、わずかに高さが足りず、シュートはゴール上に外れてしまいました。後半28分、中田から前線の高原にスルーパス。ボールを受けた高原がペナルティーエリア手前からミドルシュートを放ちましたが、相手GKが横っ飛びでセーブし、これまた得点を奪うことは出来ませんでした。

後半に向けて円陣を組んで気合いを入れる日本代表

日本ボールで後半のキックオフ

左サイドからの中村のFK

楢崎がGKを前方の味方DFに出す

ボランチ遠藤に代わって攻撃的MF小笠原を投入

交代でベンチに戻ってくる高原とそれを出迎えるジーコ監督

その後も日本は攻め続けますが、極端に引いて守るオマーンから得点を奪うことが出来ません。後半37分に日本は高原に代え鈴木を入れ、得点を狙いに行きましたが、やはりオマーンゴールを割ることは出来ませんでした。

そして刻々と時間は過ぎて行き、オマーンが中東チームの常套手段である時間稼ぎを露骨に始めました。後半40分過ぎには日本陣内へ攻め入ったオマーン選手が日本にボールを奪われるとピッチに倒れ込み、足を押さえる仕草を見せます。僕はこの場面ではそれを無視してプレーを続けるべきだと思ったのですが、ボールを持った中田はボールを大きくサイドに蹴り出し、ゲームを止めました。相手の作戦に合わせることはないのにと思ったのですが、ヨーロッパなどではこのような大事な場面でもこのプレーは当然なのだそうです。そしてこの場面でもかなり時間を使われたのですが、これが結果的に日本にチャンスをもたらしたのかもしれません。

そして後半も45分が過ぎ、0対0のままロスタイムに入り、先ほどのプレーも影響してロスタイムは4分。残りわずかな時間も日本は攻めつづけましたが、やはりゴールを割ることは出来ず、引き分けも覚悟し始めました。そしてロスタイムも残りわずかとなった後半48分。小笠原がペナルティーエリア内にクロスを送り、それをオマーンDFが跳ね返したのですが、跳ね返したボールが詰めていた中村に当たり、これがラッキーなことにペナルティーエリア内の久保へ渡り、久保はGKと1対1になりました。久保は冷静にGKの位置を見極め、左足でゴール右隅に蹴りこみ待望のゴールを奪いました。ゴールの瞬間、満員のスタジアムは盛り上がりは最高潮に達しました。そして程なくして試合終了のホイッスル。日本は大事なW杯予選初戦、それもホームでの試合を辛うじて勝利で飾りました。

試合終了後、センタサークル付近でサポーターに手を振り、声援にこたえる選手達の表情には一様にW杯予選の第一戦に勝利した安堵感が漂っていたように感じました。本当にハラハラさせられましたが、最後は勝利で飾ってくれて本当に良かったです。

ロスタイムでの勝利を喜ぶ選手達

試合終了後、サポーターに手を振る選手達

この日も無失点に押さえた楢崎

試合後、ドリンクを飲む中田

スタンドのサポーターに挨拶に行く日本選手を後ろに見ながら僕らはスタジアムを後にしました。スタジアムからの帰り道はさすがに満員だったため、かなりの混雑でしたが、でも比較的スムーズに駅まで辿り着くことが出来ました。
平日の埼玉スタジアムでの夜の試合なんで、普通はそのまま帰途に着くのですが、この日の勝利はやはり格別だったので、観戦した友人と一緒に4人で帰りに王子で祝杯をあげて来ました。でもさすがに帰りの電車は終電でしたが・・・(^^ゞ

この試合を最後にしばらく国内ではA代表の試合を見ることが出来ませんが、次はこれまた大事なW杯予選第二戦、アウエーでのシンガポール戦です。この苦戦を糧にして次の試合では大量得点で完勝して欲しいです。

写真をクリックすると拡大写真が見られます。

No. 18
日本対マレーシア
No. 19
U-23日本対U-23イラン
No. 20
日本対イラク



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