Go for 2006! ZICO JAPAN観戦記

No. 16


2003年12月10日(水)東アジア選手権2003決勝大会
日本代表対韓国代表

19:15キックオフ 横浜国際総合競技場 観客数:62,633人



日 本
0
0
前半
0
0


韓 国
0
後半
0

 

得点者

 


先発メンバーや交代選手、詳細な試合内容はこちらをご覧下さい。

12月10日、東アジア選手権決勝大会の最終戦、対韓国戦を見に行ってきました。

この日は横浜国際競技場での開催、それも平日開催だったので、時間的にちょっと厳しいものがありました。それに試合前のアップも見たかったので、出来るだけ早く着きたいと思い、当然の事ながら新幹線で新横浜まで行きました。12月8日からオフィスが浜松町に移転したため、浜松町から品川にでて、新幹線の新駅となった品川から新幹線に乗り、新横浜に向かう事にしました。この日は会社の後輩達と総勢8名での観戦だったのですが、一人でさっさと競技場へ向かいました。浜松町から山手線で品川へ行き、品川17:58発ののぞみに乗ったのですが、昨年のトヨタカップの時と同様、これまたすごい人で「朝の満員電車」状態でした。品川から新横浜までが10分、競技場までは人通りの少ない道を選び、最短コースで行ったのですが、やはり競技場のゲートまでは20分以上掛かり、競技場に到着したのは18:30を回っていました。入場ゲートの混雑はなく、すんなりと場内に入ることが出来ました。(^o^)

入場ゲートを通過し、競技場内に入ると既に前の試合の中国対香港は終わっており、既に両チームの選手がアップを開始していました。席は今日もカテゴリー1。メインスタンドアウエー寄りの前から7列目という絶好の場所でこれまで座ったことが無いような席でした。さらに前から3列はロープが張ってあって、そこには座れなくなっているので、実質、前から4列目というポジションでした。また韓国ベンチの直ぐ後ろだったので韓国の選手が良く見えました。(日本ベンチの後ろだったらもっと良かったんですけど・・・(^^;)今日も仲間内で一番乗りかと思ったら後輩の一人が既に来ていました。何でもその日は代休で会社休みだったとか・・・
この日も当然Japanのレプリカ持参で、競技場に到着し早速着用。ただやはり上に着ているコートを脱ぐ事が出来ず、この日もJapanブルーに染まる事は出来ませんでした。
日本選手のアップはちょっと遠かったんですが、韓国選手のアップは目の前すぐのところで行われていました。その韓国選手のアップを間近で見ているうちに時間は経過し、アップも終了となりました。

この試合が東アジア選手権決勝大会最終試合

アップを行う韓国のFWアン・ジョンファン(中央)

こちらはDFユ・サンチョル(中央)

アップから戻ってくるFW大久保、右はMF小笠原

日本のサブのメンバー、中央は藤田

戻ってくる日本のGK楢崎

これまでの2戦と同様、両チームの選手が引き上げると直ぐにメンバーの発表になりました。まずは韓国メンバー発表、Jリーグ在籍者や経験者も何人か含まれていました。DFの横浜Fマリノス所属韓国のキャプテン、ユ・サンチョル、FWに元神戸のキム・ドフン、清水のアン・ジョンファン、そしてリザーブメンバーでしたが、FWの市原所属チェ・ヨンス等が入っていました。続いて日本のメンバー発表。先発は中国戦と全く同じで、GKは楢崎、DF陣は今日も3バック、中央に宮本、右に坪井、左に中沢、MFはボランチに遠藤と福西、右サイドが山田暢久、左に三都主、トップ下に小笠原、FWは久保と大久保でした。唯一欧州組から招集された藤田はコンディションの関係からか先発メンバーには入っていませんでした。

韓国のキャプテン、横浜Fマリノス所属DFユ・サンチョル

清水所属の韓国FWアン・ジョンファン

サブに入っている市原所属FWのチェ・ヨンス

日本のGKは3戦とも守護神の楢崎

今日はDFに中沢が入っていました

サブでのスタートでしたが、欧州で活躍しているMF藤田

メンバー発表からまもなく両チームの選手が入場してきました。競技場の観客からは選手達に大きな声援が飛んでいました。この日は平日の横浜国際という条件にも関わらず、やはり韓国相手だからかスタジアムには6万人を越す大観衆がつめかけ、空席はほとんど見られませんでした。
両チームの選手がタッチライン沿いに整列し、国歌の斉唱になりました。韓国国歌斉唱の後、日本国歌の斉唱、この日は和服の女性が見えたので、誰か演歌歌手が歌うのかと思ったらその通り、それも石川さゆりが君が代の斉唱を行いました。

両国国歌の斉唱も終り、選手がピッチに散って試合開始が近づいてきました。日本チームの選手達は勝利を目指して円陣を組み、気合いを入れていました。

日本はこの試合勝たなければ優勝できません。今年の日韓戦の戦績も1勝1敗1分けで全くの五分、この試合に勝利し、今年の日韓戦の勝ち越しを決め、初代東アジアチャンピオンになってもらいたいものです。

日本ゴール裏にはおなじみの巨大Tシャツ

メインスタンド前に整列した日本イレブン

写真撮影に応じる日本の先発メンバー

こちらは韓国の先発メンバー

円陣を解いてポジションに付こうとする日本選手達

こちらは円陣を解いた韓国チーム

そしていよいよ韓国ボールのキックオフで試合が始まりました。
序盤から両チームが激しくボールを奪い合い、一進一退の攻防が続きます。日本は前半9分中盤の福西から前線の久保にパスが渡り、久保は反転してからのミドルシュート! しかしこれはゴール上に外れてしまいました。続く前半10分には日本の右サイドから三都主のFKでゴール前へクロスが入り、そのボールにチェ・ジンチョルが触り、あわやオウンゴールかというシーンがありました。これは残念ながら日本の得点になりませんでしたが、オウンゴールでも何でもいいのでとにかく点が入って欲しかったです。(^^;

そして前半18分。この日の試合の行方を決めたといっても過言でないプレーが・・・。小笠原からペナルティーエリア内の大久保にボールが渡り、大久保がボールを持って反転した時に韓国DFの足に引っかかり倒れましたが、判定は大久保のシミュレーション。その直前の前半15分にも危険なプレーでイエローをもらっており、2枚目のイエローで大久保は退場となってしまいました。まだ前半の早い時間から日本は一人少ない人数で残りの70分以上を戦う事になってしまいました。(T.T)

一人少なくなった日本は前線であまりボールをキープ出来ず、韓国にリズムを奪われます。韓国は前半29分アン・ジョンファンからキム・ドフンにスルーパス。キム・ドフンはペナルティーエリア内で切り替えして右足でシュートを放ちますが、そのシュートは楢崎が何とか弾きました。さらにその弾いたボールがゴールラインに沿って転がるところを韓国の選手が詰めに行きましたが、その前に楢崎が足で何とかタッチラインへクリアし、ピンチを逃れました。
その後も韓国の攻撃が続きましたが、日本は固い守りでゴールを割らせませんでした。日本も何度かチャンスがあったのですが、得点することは出来ず、そのまま0対0のまま前半が終了しました。

韓国ボールで前半のキックオフ

日本の左サイドからのFKを蹴る三都主。右は小笠原

電光掲示板には日本対韓国の表示

韓国ゴール前での攻防

センターサークル付近からのFKを蹴る小笠原

ボールを追う韓国DFユ・サンチョル

ハーフタイムに入り、選手がピッチから引き上げていきました。いつものように電光掲示板では前半戦のハイライトが流されていましたが、決定的なシーンが映し出されるたび観客席からは大きな歓声が上がっていました。

前半が終了し、戻ってくる選手達(中央は福西)

こちらは楢崎と中沢。右は小笠原

一人少ないと言う状況で日本がハーフタイムに選手交代も含めどのような作戦に出てくるか非常に興味がありました。何度も書きますが、勝たなければ優勝は出来ません。つまり当然ですが、引き分けではダメで得点が必要です。前半も一人少なくなっても結構惜しい場面もあったので、後半に期待です。

そしてハーフタイムも終り、選手達がピッチに戻ってきました。その中に背番号10藤田の姿もあります。後半から福西に代え藤田を入れてきました。そしてもう一人、DFの中澤に代わりFWの本山が入りました。何とフォーメーションを3バックから後半は4バックに変えてきたのでした。あまりメンバー交代をしないジーコですが、ここにジーコの勝利への執念が見られました。一方韓国もハーフタイムにメンバーを一人代えてきました。

そして日本ボールで後半のキックオフとなりました。後半開始早々の5分韓国の反則で得た日本のFK。ペナルティーエリア外、左45度の位置から小笠原が壁越しに直接ゴール左上を狙いましたが、相手GKが横っ飛びでパンチングクリアし、惜しくも得点にはなりませんでした。後半9分、韓国の攻撃。日本ゴール前で、三都主がボールをクリアするもののクリアが甘く、そのボールをアン・ジョンファンが強烈なミドルシュート。しかしこのシュートは楢崎が左手1本で弾き、セーブしました。

その後も一進一退の激しい攻防が続きました。後半22分日本の攻撃。右サイドの山田暢から、中央でフリーになっていた本山へパス。本山はペナルティーエリア手前中央から左足でシュートを放ちますが、キーパーの正面をついてしまい得点することは出来ませんでした。そして後半24分日本絶好のチャンス、右からのCK。小笠原が蹴ったボールをゴール中央で久保が合わせますが、惜しくもゴール左ポスト当たり得点ならず。ポストに当たったボールがゴール前へ戻ったところを今度は宮本がヒールでゴールに流し込みましたが、DFがゴールライン上で渾身のヘディングクリア。さらにつないで左サイドの三都主から中央の本山へクロス。本山がシュートを放ちましたが、ゴール右にわずかに外れ、右CKからの連続攻撃も得点にはなりませんでした。

続く後半28分藤田の縦パスを受けた久保が、ペナルティーエリア手前でDFをかわして左足の強烈なミドルシュート。しかしこれも惜しくもゴール左に外れてしまいました。日本は何度も韓国ゴールに攻め入りゴールを狙いますが、得点することが出来ません。韓国も日本の攻撃を何とかかわし、カウンターで日本のゴールに迫りますが、日本は4バックのDF陣、GK楢崎の活躍で得点を許しませんでした。

後半から出場の藤田

後半に向けて円陣を組む日本選手

日本ボールで後半のキックオフ

日本DF陣に指示を飛ばすGK楢崎

日本は後半から4バックに

壁越しにゴールを狙いFKを蹴る小笠原

後半37分には、日本が自陣から一気にカウンター。遠藤から左サイドを駆け上がる本山へロングパスが通りました。その本山の右側をゴールに向かって走る久保が本山に手でパスの位置を示し、本山がその通りにゴール前に走る久保へヘッドでパス。久保もそのボールをヘッドで合わせましたが、惜しくも相手GKの正面をつき、これまた得点には至りませんでした。

後半39分には韓国がカウンター。キム・ドフンが日本ゴール前でボールを競りあいますが、日本がカットし決定的な場面は作らせませんでした。しかしそのボールを競った韓国のFWキム・ドフンが日本DFと接触しペナルティーエリア内で大の字になって倒れたまま動きません。スタンドからは時間を使わせようとする韓国の作戦だということでブーイングの嵐が巻き起こりました。僕らも当然ブーイングです。しかしキム・ドフンは起き上がる素振りを見せません。ブーイングが続く中、トレーナーが駆け寄りチェックすると何と韓国ベンチに向かって頭の上で×印を作りました。本当にキム・ドフンは痛んでいて、そのまま担架でロッカールームに運ばれて行ってしまいました。てっきり韓国の作戦かと思ったら本当にどこかを痛め、動けなかったのでした。(^^;

そして試合時間も残りわずかとなった後半44分、日本は3人目の交代。DFの山田暢に代えてFWの黒部を入れ、得点を取りに行く作戦に出ました。
そして90分が経過し、試合はロスタイムへ。ロスタイムは3分。日本は攻撃を続けますが、それでもなかなか韓国のゴールを割ることは出来ません。

後半48分、韓国は日本の攻撃をカットしてカウンター。アン・ジョンファンから縦のスルーパスが出され、それを受けた選手がペナルティーエリア内に入って来ましたが、GK楢崎が飛び出して体を張ってシュートブロック。さらにこぼれたボールを韓国が右から深く切り込んでクロスを出しましたが、がら空きのゴール前をボールが横切って行っただけで誰もフォロー出来ず、日本は決定的なピンチを逃れました。
そしてロスタイムももうほとんどなくなった後半49分日本の最後の攻撃。右サイドからのロングスローをペナルティーエリア内で久保、黒部とヘッドでつなぎ、宮本が中央からヘディングシュート。しかしこれもゴール上に外れました。そして程なくしてタイムアップのホイッスル。結局スコアレス・ドローで引き分けに終わりました。

日本のDFの要、宮本。右は坪井

韓国のCK、日本ゴール前での攻防

GK楢崎のゴールキック

左から山田、アン・ジョンファン、坪井、キム・ドフン

日本の右CK、韓国ゴール前での競り合い

日本はDFの山田暢に代えてFWの黒部を入れ、最後の勝負に出る

この結果、第一回東アジア選手権は勝ち点、得失点差で韓国、日本が並んだものの、総得点で1点韓国が上回り、初代チャンピオンに輝きました。日本はやはり結果的に第二戦の香港戦で1点しか取れなかった事が響きました。

後半日本は一人少ない状況ながらも、積極的に攻撃に出て、韓国ゴールを脅かしました。4バックのDF陣も良く踏ん張り、GK楢崎も好セーブ連発で韓国に得点を許しませんでした。楢崎はこれで国際Aマッチ5試合連続無失点と言う日本タイ記録を作りました。
今日の試合はこれまでの2試合と違って、日本選手の気迫が見えましたし、得点は奪えなかったものの、緊迫感があり見ていて楽しかったです。

優勝を逃し、がっくりしながら整列する日本選手達

優勝を決め、満足げにベンチに戻ってくる韓国選手達

表彰式に望んだものの、うなだれる日本選手達

ピッチでは東アジア選手権の表彰式が行われようとしていましたが、時間も時間だったので後ろ髪を引かれながらも競技場を後にしました。帰りは観戦した席の位置から考えても小机の方が近かったので、小机駅に向かいました。しかし6万を越える観客数でしたから小机までの道はさすがにすごい混雑でした。しかしここはやはりかつて良く知ったる横浜国際ですから、先導される道ではなく、昔からの行き方で道路沿いを進み踏み切りを渡って小机駅の南口へ向かいました。案の定こちら側はほとんど人はおらず、スイスイと歩いていくことが出来ました。(#^.^#)

これで今年の日本代表戦は全て終了しました。今年も多くの試合を観に行くことが出来、ラッキーでした。来年はいよいよ2006年ワールドカップのアジア予選が始まります。来年もそれらの試合を含め観戦出来ればと思います。

写真をクリックすると拡大写真が見られます。

No. 14
日本対中国
No. 15
日本対香港
No. 17
ACミラン対ボカ



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