第23回TOYOTA CUP観戦記

No. 9


2002年12月3日(火)第23回トヨタ ヨーロッパ/サウスアメリカ カップ
レアル・マドリード
(スペイン)対オリンピア(パラグアイ)

19:15キックオフ 横浜国際総合競技場 観客数:66,070人


REAL MADRID
(Spain)
2
1
前半
0
0

OLIMPIA
(Paraguay)
1
後半
0

ロナウド 前半14分
グティ 後半39分

得点者



先発メンバーや交代選手、詳細な試合内容はこちらこちらをご覧下さい。

2002年12月3日、クラブ世界一決定戦、第23回トヨタカップを友人2人と一緒に3人で見に行ってきました。トヨタカップは今年で4年連続の観戦となりました。今年の対戦カードはレアル・マドリード対オリンピア。レアルはほとんどの選手が各国代表でW杯に出場した選手が大多数の最強のスター軍団、対するオリンピアはほとんどがパラグアイ国内で活躍する選手で、パラグアイ代表選手もかなり含まれていました。レアルの方は僕も良く知っている選手ばかりだったのですが、オリンピアの選手についてはパラグアイ代表がW杯で日本に来て試合もしていたのにもかかわらずほとんど知りませんでした。(^^; 僕はどちらを応援するというのではなく、両チームの素晴らしいプレー、テクニックを見たかったのですが、やはり知っている選手が多くいるレアルに肩入れしてしまい、写真を撮ったのもほとんどレアルの選手になってしまいました。従ってこの観戦記もかなりレアル寄りになってしまいました。(^o^)

第23回クラブ世界一
決定戦トヨタカップです

南米代表はオリンピア

ヨーロッパ代表
レアル・マドリード

今年は昨年までの国立競技場での開催ではなく、横浜国際競技場での開催となったため、終業後速攻で会社を出て、東京駅から新幹線で新横浜に向かいました。友人達とは競技場での待ち合わせでした。僕は新横浜駅から競技場までの時間も考え、少しでも早く新横浜に到着したかったので、東京発18:03のひかりに乗ったのですが、これがまた大混雑。帰省ラッシュなんてものではなく、朝の通勤電車のような感じで、扉の所は人が溢れそうになっていました。僕も何とか列車に乗ったはいいが、扉のそばで全く動きが取れないような状況で、新横浜までの15分間、その「満員電車」に我慢しなければならない事になってしまいました。^^;

競技場からの道のりはかつて(今も?)良く知ったる競技場ですからあまり人が集中しないであろう道を選びながら競技場へ向かいました。今回もやはりW杯の時のように警備は厳しくなく、比較的容易に競技場に到着する事ができました。道行く人の中にはレアルのユニを着た人やマフラーを巻いた人がたくさんいましたが、オリンピアのグッズを持った人はほとんど見かけませんでした。やはり日本ではレアルの人気が高かったようです。
満員電車に乗ったかいがあり、18:40頃には競技場に到着しました。入場ゲートでの手荷物検査もW杯の時とは比べ物にならないくらい緩やかで、そこでの混雑もほとんどありませんでした。そして競技場に入り、座席に向かいました。今回の座席はカテゴリー2。メインスタンド1階の左寄り(レアル側)のゴールライン付近、前から21列目(通路を挟んで後列の3列目)で、なかなかの良い席でした。コーナーポストの近くで、特に後半は右から左にレアルが攻めていたので、コーナーキックを蹴りに来るフィーゴがよ〜く見えました。ただ、反対サイドのゴール付近のプレーはちょっと見づらかったです。(贅沢な悩みですが・・・^^;)

既にピッチにはレアルの選手達が出てアップを行っていましたが、オリンピアの選手達は室内でアップをしていたのでしょうかピッチに出ていませんでした。しばらくしてアップも終わり、選手達は一度ロッカーに引き上げて行きました。

レアルのアップ風景

中央にラウルとジダン、その左にはフィーゴ

引き上げてくるジダン、フィーゴ、ロベルト・カルロス、マケレレ

程なくして両チームの先発メンバーが発表されました。オリンピアは、GKタバレジ、DFはイサシ、セラジャ、ペドロ・ベニテス、ハラの4バック、MFがJ・カセレス、エンシソ、オルテマン、コルドバ、2トップがロペス、ペケ・ベニテスで、大半の選手がパラグアイ代表でしたが、僕はほとんどの選手を知りませんでした。(^^; 対するレアルはそうそうたるメンバー。先発メンバー全てが各国代表選手、GKカシージャス、DFがサルガド、イエロ、エルゲラ、ロベルト・カルロスの4バック、MFはカンビアッソ、マケレレ、そしてフィーゴにジダン、FW2トップはラウルとロナウド。世界のスーパースターが結集しており溜め息が出るような顔ぶれでした。(写真はレアルの選手しかありません。(^^;)

両チームのスターティングメンバー発表です

レアルGK、スペイン代表カシリャス(カシージャスとも読みます)

DFベテランのイエロ
(スペイン代表)

MF司令塔ジダン(フランス代表)

ポルトガル代表MFフィーゴ

FWラウル(スペイン代表)

そしていよいよ両チームの選手が入場、スタンドからは大きな声援と数多くのフラッシュが焚かれていました。両チーム選手がメインスタンド前に整列した後、先日亡くなられた日本サッカー協会名誉総裁、高円宮様のご冥福を祈り、黙とうが捧げられました。その後、両チームの選手がピッチに散り、レアルのキックオフで試合が開始されました。

電光掲示板に両チームのロゴが

メインスタンド前に整列したレアルの選手達

こちらはオリンピアの選手達

試記念撮影が終わりピッチに出ようとするレアルの選手達

お亡くなりになった高円宮様を偲んで黙とう

左サイドのポジションにつくレアルのフィーゴ

 

試合開始そうそうはオリンピアのペース。何度かゴール前までボールを運び、チャンスを作りましたが、得点を奪えませんでした。レアルも徐々にペースを掴み、フィーゴやロベルト・カルロスからゴール前にクロスが上がり、それにラウルとロナウドが合わせに行きますが、なかなかゴールを割ることが出来ませんでした。前半9分には右サイドのフィーゴから大きくサイドチェンジ、左サイドのロベルト・カルロスが個人技でDFをかわし強烈なミドルシュートを放ちますが、キーパーがかろうじてはじき得点には至りませんでした。そして前半14分、左サイドのロベルト・カルロスからグラウンダーのクロスがゴール前に入り、それをラウルがスルーし、右横にいたロナウドがシュート。ボールはゴール右に突き刺さり、レアルが先制点を取りました。その後もレアルが押し気味に試合を進めて行きました。レアルの選手達のダイレクトパスによるボール回しの華麗な技が随所に見られ、目を離す隙がありませんでした。それどころかオリンピアゴール前でも小さくボールを回し、僕なんかは「もうその辺でシュートしてもいいんじゃないか?」って思ったくらいでした。(^^; オリンピアの選手達もその華麗なパス回しに翻弄されていました。

オリンピアは前半39分に決定的なチャンスを迎えました。右サイドから低いグラウンダーのクロスが入り、DFがクリアしきれず、中央のペケ・ベニテスがフリーでシュートしたのですが、やや力のないシュートであったため、GKカシージャスが倒れ込みながら左手を伸ばしボールを止め、オリンピアの得点を防ぎました。そして前半はそのまま1対0で終了しました。

レアルのボールでキックオフ。ボールをラウルがフィード

オリンピアのセットプレーに備えるフィーゴとサルガド

中央にレアルDFのイエロ

GKカシージャスのゴールキック

オリンピアのCKでレアルゴール前での競り合い

レアル、ロベルト・カルロスの強烈なFK

前半はレアルの1点リードで終了

約10分のハーフタイムも終わり、選手がピッチに戻ってきました。両チームともハーフタイムを挟んでの選手交代はなく、オリンピアのキックオフで後半の開始となりました。
後半もレアルの優勢で試合が進みました。後半8分、レアルがラウルからフィーゴへとつなぎ、そこからペナルティエリア手前のロナウドへパス。そしてロナウドがワントラップから右足で強烈なシュートを放ちましたが、惜しくもゴール左に外れました。オリンピアは後半11分ロベルト・カルロスが軽率にクリアしたボールをペケ・ベニテスがダイレクトシュート。しかしこれはGKカシージャスがセービングでクリア、その直後の後半12分、今度はレアルのロベルト・カルロスが左サイドを駆け上り、そのままアウトサイドで強烈なシュートを放ちましたが、こちらはオリンピアGKタバレジが横っ飛びでセービングして得点を防ぎました。その後もレアルの攻勢が続き、オリンピアのゴールを脅かし続け、そして後半24分レアルの決定的なチャンスが訪れました。スルーパスに抜け出したロナウドがGKをかわし、右サイドから中央に折り返しレアルに追加点が入るかと思われましたが、そのボールを何とマケレレが空振り、ジダンがフォローして再度クロスを入れましたが、DFにクリアされ、追加点を奪うことは出来ませんでした。

レアルのFKで相談するジダン、ロベルト・カルロスとフィーゴ

FKを蹴ったのはジダン。しかし得点にはならず

レアルの右CK。ゴール前の混戦

CKを蹴るためコーナーに向かうフィーゴ

フィーゴが左CKを蹴った瞬間

オリンピア陣内でボールをキープするジダン

前線でゴールを狙うラウル。後方はフィーゴ

再びCKを蹴りに来たフィーゴ。右はロベルト・カルロス

レアルの司令塔、ジダン

後半20分頃から両チームはメンバーチェンジをしてきました。まずオリンピアがペースを変えるべく、後半20分にMFコルドバに替えバエスを、さらに後半36分にはFWペケ・ベニテスに替えカバジェーロを投入してきました。後半27分その交替で入ったバエスに左サイドのオルテマンからピンポイントクロスが入り、フリーでヘディングシュートを放ちましたが惜しくもゴール左に外れ、得点出来ませんでした。
レアルのメンバーチェンジは後半37分から。ロナウドに替えグティを、41分にはジダンに替えソラリ、45分にはカンビアッソに替えパボンを入れてきました。そしてレアルは後半39分に交替したグティが活躍しました。右サイドのフィーゴからピンポイントクロスがニアに入り、飛び込んできたグティが見事なヘディングシュートを放ち、レアルが待望の2点目を取りました。ロスタイムに入り、オリンピアが何度かレアルのゴールに迫りますが、得点は奪えずそのまま2対0で試合終了。レアル・マドリードがクラブ世界一に輝きました。

先制点を取ったロナウドは後半37分に交替

ロナウドに替わって入ったグティが2点目をゲット

追加点を取ったグティ。後ろはラウルとフィーゴ

試合終了後、表彰式が行われ、両チームの表彰に続きMVPが発表されました。MVPには先制点を上げたレアルのロナウドが選ばれました。表彰式がレアルの選手達がビクトリーランを行い、競技場を一周していました。MVPのロナウドは賞品のトヨタ製自動車のそばでカメラマンの撮影に応じていました。

試合は2対0で終了。レアルの勝利で終わりました

表彰式直前、抱きあって勝利を喜ぶレアルの選手達

表彰式で優勝トロフィーを掲げて喜ぶ選手達

選手達が表彰式後のビクトリーランで場内を一周

MVPのロナウドが賞品の自動車の前で記念撮影

撮影に応じる左からイエロ、フィーゴ、マケレレ、手前はグティ

表彰式も終了し、レアルの選手達がロッカールームに引き上げるのを確認した後、僕らも競技場を後にしました。帰り道もワールドカップほど規制がきつくなかったのでそんなに時間がかからず新横浜の駅前まで辿り着きました。ただ、やはり駅は大混雑。それを避けるため、また今日の試合の感想を語り合うため(?)駅前のドトールでコーヒーを飲んで帰ってきました。

今回のトヨタカップは結果的に前評判通り、個人技で勝るレアルが実力差を見せつけ完勝した形になりました。僕にとってはワールドカップでも見られた世界の最高峰のプレーを再度間近で見られる事が出来て良かったです。

写真をクリックすると拡大写真が見られます。

No. 7
日本対ジャマイカ
番外編
大リーグ対全日本
No. 8
日本対アルゼンチン



TOPページへ

FOOTBALL TOPへ

ご意見、ご感想はこちらまで