Go for Athens! U-23日本代表観戦記

No. 23


2004年3月16日(火)アテネ五輪アジア最終予選 日本ラウンド
U-23日本代表対U-23レバノン代表

19:20キックオフ 国立競技場 観客数:50,544人



日 本
2
1
前半
0
1


レバノン
1
後半
1

阿部  前半14分
大久保 後半24分

得点者

アッバース・アトウィ 後半22分
 


先発メンバーや交代選手、詳細な試合内容はこちらをご覧下さい。

3月16日先日の対バーレーン戦に続き、アテネ五輪アジア最終予選日本ラウンド第2戦日本対レバノン戦を「聖地」国立競技場へ見に行ってきました。
先日のバーレーン戦でよもやの黒星を喫し、もう日本は負けられません。最終的にはバーレーンの成績によって五輪出場が左右されるかもしれないので、今日は前回の対戦と同様、出来れば大量得点で勝利して欲しいものです。

この日配付されたブルーカード

この日の裏面は日本五輪代表イレブンでした

この日の会場は国立競技場、平日ですが、都心での開催なので非常に便利でした。18:00の終業後、今回は最寄駅の大門まで10分ほど歩き(^^ゞそこから都営地下鉄大江戸線に乗り、国立競技場に向かいました。電車1本、所要時間も10分ちょっとで18:30過ぎには国立競技場に到着しました。千駄ヶ谷門から競技場に入りましたが、入場ゲートでの混雑もほとんど無く、すんなり入場できました。この日も先日のバーレーン戦と同様、入場時にブルーカードを配っていましたのでそれを受け取り、ビールを買い、座席に向かいました。この日の座席はカテゴリー1、メインスタンド中央からややアウエー寄り、前段J列というかなり前の方でVIP席のすぐそばというすごく良い席でした。ただ、前にレバノンサポーターが大勢座っていてちょっと鬱陶しかったですが・・・(-_-;)

この日は一人での観戦でした。ピッチでは既に日本、レバノン両チームのアップが始まっていました。日本対レバノン戦の前に行われたUAE対バーレーン戦の結果が気になったのですが、結果の表示は無く、ハーフタイム後に人から聞くまで結果は分かりませんでした。(^.^;)

席に着き、ビールを飲み一息ついたところで持参したレプリカを取り出し着用しました。この日は先日の埼玉でのバーレーン戦に比べると暖かく、Yシャツの上にフリースを着て、その上にからレプリカを着用したので、上からコートを羽織る必要はなく、この日はスタンドの他のサポーターとともにJapanブルーに染まることが出来ました。(^o^) カメラを取り出し、アップを行っている日本選手を撮っていたのですが、ファインダー越しに見る日本の先発メンバーは先日のバーレーン戦とはずいぶん変わっているように思われました。

しばらくしてアップも終了し、選手達がロッカールームへ戻っていきました。この頃にはこの日が平日にも関わらずスタンドはバックスタンドの上の方を除いてほぼ満員状態、さすが都心の国立競技場での開催ならではです。

試合前のアップを行う平山

こちらは大久保と平山(手前)

こちらはサブのメンバーのアップ

アップを終え、戻ってくる平山

こちらは石川

こちらはこの日先発が予想されるDF阿部

そして両チーム選手の紹介になりました。まずはレバノンのメンバー紹介が行われ、続いて日本のメンバーが発表されました。GKはこの日も林、DFは負傷で欠場の闘莉王に代わり阿部が先発、右は日本ラウンドで急遽召集された近藤、左には出場停止の那須に代わって普段は右をやっている茂庭が入りました。MFですがこの日は最初から1ボランチ。そのボランチに今野、右サイドには石川、左サイドに出場停止明けの森崎浩司、トップ下の位置に松井と前田が入り、攻撃的な布陣を敷いてきました。そして2トップは初コンビの大久保と平山、国見高の先輩後輩コンビでした。

電光掲示板に国旗と対戦カードの表示されています

ケガの闘莉王に代わりこの日先発のDF阿部

トップ下に入るMF松井

この日は1ボランチ、MF今野

この日の先発FW、一人は大久保

2トップのもう一人は平山

メンバー発表の後、程なくして両チームの選手が入場してきました。選手入場の際にはサポーターが競技場入場時に配られたブルーカードを掲げ、国立競技場が青一色に染まりました。両チームの選手がメインスタンド前に整列し、セレモニーが行われ、両国国歌斉唱が行われました。まずはレバノン国歌の斉唱、続いて日本国国歌君が代の斉唱になりました。この日の国歌斉唱は何と格闘家の角田信朗でした。歌手でない人の国歌斉唱を初めて聞きました。(@_@) 国歌斉唱終了後、先発メンバーの撮影が行われ、その後選手がピッチに散って行きました。

入場時には日本ゴール裏が巨大レプリカとブルーカードで青一色に

メインスタンド前に整列した日本選手達

角田信朗が君が代を斉唱し、日本に闘魂を注入していました

記念撮影に応じる日本の先発イレブン

こちらはレバノン選手

試合前にピッチで円陣を組み気合いを入れる日本イレブン

そしていよいよキックオフの時間が近づいてきました。先日のバーレーン戦の敗戦もあるのでこの日は何が何でも勝たねばなりません。そのために早い時間での得点が望まれます。

そしてレバノンボールでキックオフとなりました。試合は序盤から圧倒的な日本ペース。前線からの激しいプレスでボールを支配していました。両サイドの石川、森崎からのサイド攻撃も良い形を作っていました。そして前半14分、ボールを受けた大久保がドリブルで相手DFを抜こうとしたところをファウルで止められ日本は左サイド絶好の位置からのFKを得ました。このFKを蹴るのはもちろん阿部。阿部の蹴ったボールはレバノンの壁の上を越え、見事ゴール左上に突き刺さり日本が先制しました。阿部の素晴らしいFKが決まった瞬間スタンドからは割れんばかりの大歓声が沸き上がりました。

レバノンボールで前半開始

日本の2トップ。大久保と平山

阿部が右CKでショートコーナーを出す

レバノンゴール前で日本の攻撃。レバノンDFがヘッドでクリア

左サイドから阿部がFKを蹴る。これが決まり日本先制!

阿部のFKでの先制点を喜ぶ日本選手達

その後も日本は攻勢を続けました。前半21分にはこぼれ球を中央から今野がミドルシュート。しかしこれは右にそれ、前半33分には再び今野が中央からミドルシュートを放ちましたが、これもゴール右に外れてしまいました。さらに前半39分森崎がクロスに平山がゴール前でヘッドで合わせますが、ボールは右にそれてしまいました。前半43分には左サイドから前田がクロス。ゴール前で平山がボールを落としたところへ、大久保が飛び込んでシュートを狙いましたが、相手DFと交錯し、シュートを放つことが出来ませんでした。一方闘莉王、那須を欠いたDF陣ですが、阿部を中心に良く守り、レバノンに決定的なシーンを作らせませんでした。

ボールが来るのを待つFW平山。奥は大久保

この日キャプテンマークを付けたDF阿部。手前は近藤

レバノン、CKのチャンス

日本の2トップ、平山と大久保

レバノンゴール前での日本の攻撃

阿部の右CK

そして前半はそのまま1対0で日本がリードしたまま終了しました。
先日のバーレーン戦から大幅にメンバーを代えて来た日本ですが、その変更がすばり当たった形になりました。攻撃陣では大久保が切れの良いドリブルで相手陣内に切れ込み何度もチャンスを作り出していました。森崎、石川の両サイドからの攻撃も多く見られ、特に石川は鋭く中央へ切れ込む動きも見られました。攻撃的MFに初めて松井、前田の2人を置きましたが、その二人も前線からのプレスでボールを奪い、攻撃を組み立てていました。しかし圧倒的に攻め込みながら前半は結局1点しか奪うことが出来ませんでした。

前半を終え、戻って来る平山、その後ろは松井

こちらは引き上げてくる阿部と森崎(右)。その後ろはGK林

こちらは大久保と前田(左)

ハーフタイムには電光掲示板に前半のハイライトが映し出されていました。阿部のFKが決まった瞬間にはスタンドからは再び歓声が上がっていました。僕はこの時点でバーレーンがUAEに2対0で勝ったことを知ったのですが、この結果から考えると最終的に得失点差の争いになる可能性が出てきたので、後半には何としても追加点を取って欲しいものです。

ハーフタイムも終わり両チームの選手がピッチに戻ってきました。両チームともハーフタイムでの選手交代はありませんでした。
そして日本のキックオフで後半が開始されました。後半も序盤から日本が攻勢に出ました。後半開始早々の2分、阿部の右CKに茂庭が飛び込んで頭で合わせましたが、これはゴール上に外れました。その後も何度となくレバノンゴールに迫りますが、ゴールは奪えません。一方後半8分には日本の反則でレバノンに日本陣内右45度の嫌な位置からのFKを与えてしまいましたが、レバノンのエース、アトウィが直接狙ったシュートは壁に当たって勢いが弱まり、GK林ががっちりキャッチしピンチを逃れました。

後半10分には右サイドから石川がアーリークロスを入れ、それに平山がゴール前で合わせディングシュート! しかし、これは惜しくもゴール左に外れてしまいました。後半19分には前田からペナルティーエリア手前の大久保にパスが通り、大久保がミドルシュートを放ちましたが、これもゴール上に外れ、さらに後半20分、今度はセットプレーのチャンスで左サイドから阿部がゴール前にボールを入れ、それに近藤がヘッドで合わせましたが、これまた惜しくもわずかに左に外れゴールにはなりませんでした。続いて後半21分には大久保が右サイドで石川とワンツーで抜け出した後、速いクロスをゴール前に。GKがパンチングでクリアしたボールを森崎がミドルシュート! しかし、これもゴール上に外れました。

後半開始前に円陣を組み、必勝を期す日本チーム

日本ボールで後半のキックオフ

レバノンゴール前で日本の右CKからの攻撃

日本のMF陣、一番手前は森崎

日本のセットプレー。左サイドから阿部のFK。右は森崎

FW大久保が後方からのボールを待つ。右端は前田

このように日本の波状攻撃が続いていたのですが、後半22分にレバノンにカウンターを喰らってしまいました。レバノン陣内からのロングボールを阿部がクリアしようとしましたが、クリアしきれず、こぼれて大きくバウンドしたボールを今度は近藤がヘッドを空振り。(-_-メ) アトウィがこのボールを拾いフリーでミドルシュート。林がかすかに触りましたが、セーブしきれず、レバノンに同点弾を許してしまいました。(T_T) この瞬間、国立競技場はシーンと静まり返ってしまいました。僕も「バーレーン戦の再現か」と、うな垂れてしまいました。しかしすぐさま再び大きな歓声が上がりました。同点とされたすぐ後の後半23分、日本は松井に代え、田中達也を投入してきました。MF松井を下げ、FW田中達也を入れ、日本は3トップで得点を狙いに来ました。僕も気を取り直し、まだ十分に時間もあることですし日本の勝利を信じて声援を送り始めました。

そしてその交代がずばり当たりました。交代直後の後半24分、右サイドでフリーになった前田からゴール前にアーリークロスが入り、これにゴール前に走り込んだ大久保がどんぴしゃのタイミングでヘディングシュート! これがゴールに突き刺さり、日本勝ち越し! 再びリードを奪いました。\(^o^)/
この勝ち越しの場面では田中達也が入ったことでゴール前に田中、大久保、平山の3人が並び、相手がマークし切れなかったことが大久保のゴールに結びついたのではないかと思います。事実大久保のヘッドはノーマークでのシュートでした。

レバノンゴール前で左サイドにボールを出す阿部

勝ち越しを狙って後半23分から投入された田中達也。後ろは大久保

日本の左CK。阿部がCKを蹴る

さらにその後も日本は点差を広げるべく攻撃を続けました。後半39分には石川が右サイドをドリブルで切り込み、センタリング。平山が胸で落としたボールを大久保が右足でボレーシュート! 追加点かと思われましたが、これは相手GKの横っ飛びファインセーブで惜しくも得点にはなりませんでした。その流れから得た右CK。そのCKを阿部が蹴り、ゴール前に入ったボールに茂庭がヘッドで叩きつけましたが、これもGKが足でファインセーブ。またもや追加点を取ることは出来ませんでした。さらに後半40分、今度は左からの阿部のCK。ゴール前の混戦からこぼれたボールを大久保がシュート。これは相手DFに当たり再びCKに。その左CKを森崎が蹴り、ゴール前から流れたボールをファーサイドで茂庭がシュート! しかし、これはゴール左に外れました。この時間帯は日本が波状攻撃が続け、何度も惜しい場面が見られましたが、追加点を取ることが出来ませんでした。

その後も日本が圧倒的にボールを支配し、攻勢を掛けましたが、やはり追加点を奪えず、そしてそのままタイムアップ。2対1で日本が勝利しました。この結果、日本とバーレーンが勝ち点10で並んだものの、得失点差で日本が首位を守りました。

試合終了後、勝利を喜ぶ選手達がピッチを1周し、サポーターに挨拶していました。怪我で出られなかった闘莉王も一緒になって挨拶しに行っていました。そして最後にメインスタンドのサポーターに挨拶し、選手達はロッカールームに戻っていきました。しかしインタービューのためかロッカーの方へ戻っていて皆と一緒に挨拶できなかった(であろう?)大久保がピッチに戻ってきて一人で両ゴール裏、バックスタンド、メインスタンドのサポーターに挨拶し、それに対してスタンドからは大きな大久保コールが起こっていました。そして最後に同じくインタビューのため、ロッカーの方へ戻っていたこの日キャプテンマークを付けていた阿部も戻ってきてサポーターに挨拶していました。そしてスタンドから今度は大きな阿部コールが湧き起こっていました。

試合終了後、健闘を讚えあう両チーム選手達

サポーターに挨拶する日本選手達

こちらは戻ってくるレバノンの選手

勝ち越しゴールを決めた大久保

この日はケガで出場出来なかった闘莉王

こちらは先制のFKを決めた阿部

それを見届け、僕は競技場を後にしました。この日も出口で残ったブルーカードを配っているかと期待したのですが、残念ながら見当たりませんでした。
帰りは少々人が多かったものの、アクセスの良い国立ですから人々が方々へ分散し、比較的楽に早く帰ることが出来ました。この日は一人での観戦だったので恒例(?)の祝勝会はなく、早々と家路に着きました。(*^.^*)

この日の結果、勝ち点10で並んだ日本とバーレーンの得失点差は4。最終戦に両チームとも勝ったとしてもバーレーンが5点差以上で勝たなければ日本のアテネ五輪出場が決まります。18日のUAE戦にはとにかく勝って、それも出来れば点差をつけての勝利を飾り、アテネへの切符を掴んで欲しいものです。もちろん最終戦も観戦予定です。

写真をクリックすると拡大写真が見られます。

No. 22
U-23日本対U-23バーレーン
No. 24
U-23日本対U-23UAE




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